デジタル技術の活用は、必ずしも事業計画書に必要でないという意見もありますが、審査員の視点から考えると、減点されないためにもしっかりと記述することが必要です。再構築点の加点となります。
新規事業の市場状況
また、公益社団法人〇〇〇〇環境協会が発表した『アニマルセラピー市場に関する調査レポート』によると、「セラピー空間サービス」の市場規模は〇〇億円で、前回比▲▲%と大きく伸長。介護施設や医療施設など日常的な空間にも広がっており、一層の市場拡大が見込まれる。現在、日本で「アニマルセラピー」を取り入れている施設は、全国〇〇箇所以上にものぼる。医療・介護施設、ショップなど、多くの企業がアニマルセラピー効果を感じ活用している。
アニマルセラピーは人のストレスを緩和したり、気分を落ち着かせたり、精神的苦痛の緩和や身体機能回復を目的に動物と触れ合う医療行為である。他にも生活の質の向上を果たす効果もある。医療をはじめとし、今日では代替・補完医療の分野や獣医医療、介護・福祉の分野でも活用されている。
新規事業であるアニマルセラピーカフェ事業は、今後も成長が期待できる、「アニマルセラピーの医療分野の活用と広がり」を背景に、自社の強みである書籍の知見を活用し見込み客のニーズに応えることのできる、実現性の高い取り組みだと言える。
新規事業の顧客ターゲットと計画数値の妥当性
主な顧客ターゲットは大阪市中央区で生活する 20-40 代の女性である。1 年目に月間 〇〇 人(年間 〇〇〇〇 人)、5 年目に月間 〇〇〇 人(年間〇〇〇〇 人)の顧客獲得を計画している。大阪市中央区の労働人口は約 〇〇万人であり、うち女性は約〇〇万人(〇〇%)である。20-39 歳代の女性の人口は約〇〇 万人となる。そのうち、アニマルセラピーBOOKカフェを利用する女性が約 4割とすると、当店がターゲットとする潜在顧客は地域内に〇〇 万人存在すると推計できる。
出店予定地の大阪市中央区には約〇〇〇〇〇人の潜在顧客が存在するが、当店が計画しているのは年間 〇〇〇〇 人(5 年目で 〇〇〇〇人)の顧客獲得である。これは潜在顧客のうち〇〇%であり、男性客の取り込みと既存の見込顧客を抱えていることを勘案すれば、十分達成可能な数値だと考えている。
他社の動向・競合分析
立地 心斎橋駅 徒歩2分、業態 レストラン、価格 1,000~1,200円
快適なソファなどでリラックス効果を出しているが、毎日は行けない。
■〇〇〇RelaxCafe
立地 心斎橋駅 徒歩2分、業態 猫カフェ、価格 1時間2,000円~
価格が高く、客層も限られている。
■〇〇〇クラブ
立地 日本橋(大阪)駅から徒歩3分、業態 カフェ、価格 1時間1,800円~
女性のみがターゲットとなっており、また価格が高い。
競合他社は駅の近隣に多数出店しているが、いずれもカフェを中心とした業態のサービス提供に止まっており、当社の展開するアニマルセラピーカフェの競合は存在しないのが現状。
各社ともサービス内容には特徴があるが、いずれも立地を反映した高価格帯のサービスとなっており、当社はアニマルセラピーBOOKカフェとして過ごすことでストレス軽減と癒しの効果を得られるため、独自の価値を提供できる。
他社との差別化・自社の優位性
自身が既存事業で培ってきたカウンセリング力と経験をもって接客すれば、サービス面において他社との差別化を図ることが可能と考えている。ニューについては、本格的な料理は店内で行わないため、人件費がかからず、低価格でカフェメニューのサービスを提供できる。
① 自店独自の「自分の書斎のような空間」で差別化し、ブランディングを確立
既存事業の書籍の知見を活かし、カフェ全体を「心地よい読書に没頭できる空間」として、癒しの機能を生かした、感性に訴えかける空間デザインを提供することで、ブランディングを確立。気軽に入りやすく、リラクゼーション効果が高い店舗を運営。
③アニマルセラピー+読書スペースでのリラクゼーション相乗効果
「アニマルセラピーの共用スペース」と「読書スペース」を設置し、集中して好きな読書に没頭できるため、ストレスの軽減が可能。また、カフェの運営を行いながら、書籍の販売を行うことで既存事業とのシナジーを狙う。顧客にとって、書籍のカウンセリングとアニマルセラピーに関する複合的なサービス、お悩み相談を受けることが可能となり、満足度及び付加価値の向上が期待できると考えている。
以上、架空の本屋さんがアニマルセラピーのBOOKカフェを展開したい事業計画書の内容の記入例です。
ご参考になれば幸いです。